【Interview】くらまちラボ50記事記念企画 座談会前編
これまで築き上げてきた地域とのつながり
ジェイアール東日本都市開発 社員座談会 前編イメージジェイアール東日本都市開発 社員座談会 前編イメージ
当社は地域に根づいた不動産事業を通じて、心地よいくらしづくり、住みたくなるまちづくりの実現に向けて、地域とともに地域の発展に通じる取り組みを進めてきました。
その中で大切にしてきたことが地域の方々との「つながり」です。今回はくらまちラボ50記事を迎えたことを記念して、「つながり」をテーマに根本ねもと英紀ひでき社長とくらしづくり・まちづくりに取り組む社員の座談会を開催。前編では、まちの魅力やこれまでつくってきた「まちや地域の人とのつながり」について語り合いました。

《参加社員》
コトニアガーデン新川崎(神奈川県川崎市)菅井すがい亜沙美あさみさん
むさうらプロジェクト(埼玉県さいたま市)ビーンズ武蔵浦和 渡部わたなべ俊之としゆきさん、STUDIO make over店長 三浦みうらまゆさん
阿佐ヶ谷・高円寺プロジェクト(東京都杉並区)ビーンズ阿佐ヶ谷 関根せきね真由美まゆみさん
AKI-OKAエリア(秋葉原-御徒町駅間・東京都台東区)福田ふくだ美紀みきさん
ジェイアール東日本都市開発 社員座談会 前編イメージ1ジェイアール東日本都市開発 社員座談会 前編イメージ1
暮らしやすい、新しいまち
担当地域の魅力をどのように感じていますか。
菅井:新川崎駅周辺はビルが建ち並んでいますが、コトニアガーデン新川崎のある駅から徒歩10分ほどのところは、まちも施設内も緑が豊富でホッと落ち着けます。地域にお住まいの子育て世代の方も張り詰めた気分が和らぐのではないでしょうか。また、地域の活動的な方からは新しいご縁をつないでいただいていて、宝探しをするような人との出会いも魅力です。
渡部:武蔵浦和駅周辺は高層マンションが建ち並び、新しいまちの印象です。少しエリアを広げてみると、千葉ロッテマリーンズの練習場、彩の国さいたま芸術劇場、人形工芸のお店や造り酒屋さん等、スポーツ・芸術・文化があふれています。
三浦:私は武蔵浦和の魅力としてお客さまや地域の方から「住みやすさがちょうどいい」とよく伺います。 一方で近隣は出かけるには物足りないという声もいただくので、STUDIO make over(以下、SMO)は近隣の方が楽しめる施設になるよう運営しています。ワークショップや教室などのコミュニティはとても活動的なまちなんですよ。特にママさんたちはおしゃれで、子どもにもかわいい服を着せ、健康なものを食べたいという意識が強い方が多いと感じます。そういった方々がヨガ、料理などの習い事をされています。
地元愛と文化が根付くまち
関根:阿佐ヶ谷は地元愛がとても強い方が多い印象です。生まれた時から阿佐ヶ谷に住んでいる方だけでなく、移り住んできた方も同じように阿佐ヶ谷愛を育てていると感じます。また、ビーンズで業務をしていて「ありがとう」「助かったわ」と言ってくださる方が老若男女を問わず多く、コミュニケーション能力が高い方が多く住んでいるまちなのかな、とも感じます。
福田:AKI-OKAエリアは観光誘客や再開発が進んでいて、どちらかといえばお住まいの方より訪れる方が多い地域です。秋葉原と御徒町は共通点がないように思われますが、秋葉原は電気機器やサブカルチャーなど時代の最先端をいくコアなこだわりのあるファンが多く、御徒町は江戸時代からの職人の町という文化が残っていてクラフトマンシップやこだわりが根付いています。この共通する「こだわり」が魅力のまちなんです。
社長:武蔵浦和や新川崎はこれからまちの色ができていくエリアですよね。一方、阿佐ヶ谷やAKI-OKAはまちの色がしっかりついています。「まちづくり・くらしづくり」のアプローチの仕方が変わってくるところかもしれないですね。
ジェイアール東日本都市開発 社員座談会 前編イメージ2ジェイアール東日本都市開発 社員座談会 前編イメージ2
ジェイアール東日本都市開発 社員座談会 前編イメージ3ジェイアール東日本都市開発 社員座談会 前編イメージ3
相手との共通目標を探る
地域の方々とどうつながりを作ってきましたか。
菅井:地域のNPO法人はたらくらすさんとは開業前の店舗誘致時から関係性が続いていて、2018年の開業から今まで、施設内でのワークショップやイベントのお手伝いをしていただいています。コトニアガーデンのコンセプトは「ずっと住みたいまち」で、多世代交流をテーマにした商業施設、集合住宅、高齢者福祉施設、保育園のある複合施設です。はたらくらすさんも新川崎周辺で「人が輝いていく場づくり」を目指されていて、乳幼児の親子さん向けの場が少ないという地域課題も鑑みて、2021年から「青空子育てひろば」という外遊び企画をコトニアガーデンでやってみたいとお声掛けいただき、まさに施設のコンセプトと地域団体の想いの方向性が一致してぜひやりましょうと動き出しました。参加者はリピートされる方も多く、地域のみなさんに喜んでいただける場を作ることができました。「青空子育てひろば」等を通じて、別の地域で活動される方を紹介していただいたりと、人に会わないとできないつながりを得てきたかなと思います。
社長:我々デベロッパー側が、目指していることをしっかりと持っておくことは大事ですね。
地域の方々の想いとともに
社長:生活密着のショッピングセンター「ビーンズ」と地域の方々とのつながり方は同じでしょうか。
渡部:ビーンズ武蔵浦和の場合、買い物先として既に地域の方たちからは親しみやすい印象を持っていただいている半面、一緒にイベントや仕事をするには手が届かない相手だと思われているようです。その垣根を取り払うためにもフレンドリーな接し方を心がけています。また、地域の方々はそれぞれが今まで行ってきたバックグラウンド、バックボーンをお持ちで、それを私たち駅近にあるショッピングセンターと関わることで、より広げていきたいと考えていらっしゃる方が多いんだなと感じます。当社も一緒になって、地域を盛り上げることができればいいなと考えています。
関根:ビーンズ阿佐ヶ谷には、まちを面白がるチーム「エンジンズ」を協働パートナーとして、最近では地図部によるまじめに面白がった「いつもの阿佐ヶ谷マップ」ができました。また、行政関係のつながりも増えてきて、児童館利用者の絵をビーンズで展示したほか、今年2022年に近くにできた杉並区立阿佐谷地域区民センターでは大小さまざまなイベントや教室を開催しているので、今後連携できる取り組みについて具体的に検討する会議を始めています。
ジェイアール東日本都市開発 社員座談会 前編イメージ4ジェイアール東日本都市開発 社員座談会 前編イメージ4
ジェイアール東日本都市開発 社員座談会 前編イメージ5ジェイアール東日本都市開発 社員座談会 前編イメージ5
同じ地域にいる同志へ
福田:2k540は「ものづくりの街」という施設コンセプトで、2022年現在、開業11年目に入りました。改めて、2k540で築き上げてきたものを考えてみると「語れるものに出会える場所」の価値があると思いました。まず作り手がお客さまに「語れるもの」をつくり、次にそれを聞いて贈り物をする方が贈る方へ「語れるもの」となって、「語れるもの」の連鎖が続くものに出会える場所だと思っています。2k540は、開業時より各テナントさんが独自に地域とのつながりを作って、そこから徐々に2k540が地域に浸透していった経緯もあって、当社と地域の直接的なつながりが足りておらず、1年ほど前から私たちも地域の方との接点を持ち始めました。地域の方とお話をするようになって気づいたことは、JR東日本グループであることに期待していただく部分も大きくて、現状できていることとのギャップが生まれてしまうので、最初に丁寧に自分たちのことを説明しています。そのうえでお互いが「同志」のような関係性を築くことができれば、次につながっていけると感じています。

※各施設のくらまちラボ記事もご覧ください。
コトニアガーデン新川崎
むさうらプロジェクト
STUDIO make over
ビーンズ阿佐ヶ谷(阿佐ヶ谷エンジンズ)

2k540
地域活性化に向けて当社ができること
座談会での話から、改めて当社は、地域のさまざまなネットワークにいる方々とつながって仕事をしてきたと実感しました。地域の方々からすると、ある意味で「異物」が入ってきたように感じられているかもしれません。しかし、外からの視点を地域に持ち込むことは、地域活性化には必要なことではないでしょうか。謙虚な姿勢で地域のことを学びながら、私たちなりの新しい気づきや提案を活かし、さらに地域が盛り上がるサービスをご提供して、その地域をもっと心地よい暮らしとともにあるまちにしていきたいと思います。
当社は、いい意味で「異物」という感覚を大事にして、今後はもう一歩踏み込んで地域の良いところや取り組みなどの情報発信や、地域の外にあるものを中に取り入れていく「ブリッジ」の役割など、当社らしさを生かしながら、もっと地域が元気になるきっかけをつくり出していきます。
座談会での話から、改めて当社は、地域のさまざまなネットワークにいる方々とつながって仕事をしてきたと実感しました。地域の方々からすると、ある意味で「異物」が入ってきたように感じられているかもしれません。しかし、外からの視点を地域に持ち込むことは、地域活性化には必要なことではないでしょうか。謙虚な姿勢で地域のことを学びながら、私たちなりの新しい気づきや提案を活かし、さらに地域が盛り上がるサービスをご提供して、その地域をもっと心地よい暮らしとともにあるまちにしていきたいと思います。
当社は、いい意味で「異物」という感覚を大事にして、今後はもう一歩踏み込んで地域の良いところや取り組みなどの情報発信や、地域の外にあるものを中に取り入れていく「ブリッジ」の役割など、当社らしさを生かしながら、もっと地域が元気になるきっかけをつくり出していきます。